
パーティション管理をしていると、「GPT」とか「MBR」などの言葉を目にすることがあります。
また、「フォーマット(NTFSやFAT32など)」とも混同しやすいですが、それぞれ役割が違います。
ここでは、GPTとMBRの違い、そしてフォーマットとの関係についてわかりやすく解説します。
GPTとは?MBRとの違い

GPT(GUID Partition Table)は、ディスクのパーティション情報を管理する「パーティションテーブル」の一種です。
もう一つの方式として、MBR(Master Boot Record)があります。
種類 | 特徴 |
---|---|
GPT(最新) | Windows 11のシステムディスクで必須。最大128個のパーティションを作成可能。 |
MBR(古い) | 最大2TBまでのディスクしか管理できない。パーティション数は4つまで。 |
- Windows 11をインストールするためには、GPT形式のディスクが必須です。
- 古いPCや一部のレガシーシステムではMBRが使われていることがあるため、GPTへ変換が必要になることがあります。
GPTとフォーマット(ファイルシステム)の違い

GPTやMBRは、ディスクの構造を決めるものであり、データの保存形式を決めるフォーマット(ファイルシステム)とは別の概念です。
ファイルシステム(フォーマット)の種類
フォーマット | 特徴 |
---|---|
NTFS | Windowsの標準フォーマット(推奨) |
FAT32 | 互換性が広いが、4GB以上のファイルは保存できない |
exFAT | USBメモリや外付けHDD向け。大容量ファイル対応 |
APFS | Mac向け(Windowsでは使えない) |
ext4 | Linux向け(Windowsでは使えない) |
✅ Windows 11を使うなら、「GPT + NTFS」の組み合わせが基本です。
✅ フォーマット(NTFS・FAT32など)は、パーティションの中のデータ管理方法を決めるもの。GPTやMBRとは別のものと考えましょう。
新しいSSDを追加したときの設定手順

ディスクの認識を確認する
まず、新しく追加したSSDがWindowsで認識されているか確認する。
Windowsキー + X
→ 「ディスクの管理」を開く- 「未割り当て」または「初期化されていません」と表示されているか確認
❌ SSDが認識されない場合 → BIOS/UEFIでディスクが認識されているかチェック
ディスクの初期化(MBR or GPTの設定)
ディスクを使う前に、パーティションテーブル(GPT or MBR) を選択して初期化する。
- 「ディスクの管理」で新しいSSDを右クリック → 「ディスクの初期化」
- GPT or MBRを選択(おすすめは GPT → Windows 11では必須)
💡 GPTとMBR、どっちを選ぶべき?
- GPT → 2TB以上の大容量SSDを使う or Windows 11をインストールするならGPTを選ぶ
- MBR → 古いPC(Legacy BIOS)で使う場合のみMBRを選択
パーティションの作成
SSDにパーティションを作成して、使える状態にする。
- 「未割り当て」の領域を右クリック → 「新しいシンプルボリューム」 を選択
- パーティションサイズを決める(1つのドライブとして使うなら、最大サイズのままでOK)
- ドライブ文字(C, D, Eなど)を指定(特にこだわりがなければ自動設定でOK)
フォーマット(NTFSがおすすめ)
パーティションを作成したら、データを書き込めるようにフォーマットする。
- ファイルシステムを選択 → 「NTFS」推奨(Windowsで使うならこれが最適)
- 「クイックフォーマット」にチェックを入れる(高速フォーマット)
- フォーマットを実行し、完了
💡 フォーマット形式の選び方
フォーマット形式 | 特徴 |
---|---|
NTFS(推奨) | Windows標準のファイルシステム。大容量ファイルOK |
exFAT | Windows & Mac 両方で使える(USBメモリ向け) |
FAT32 | 互換性は高いが、4GB以上のファイルが保存不可 |
SSDの動作確認
- エクスプローラー(
Windowsキー + E
)を開き、SSDが正しく認識されているか確認 - 「ローカルディスク(E:)」などとして表示され、ファイルの保存ができればOK!
まとめ(流れ)
- ディスクの管理を開く → 新しいSSDが認識されているか確認
- ディスクの初期化(MBR or GPTの設定) → 基本はGPT推奨
- パーティションを作成する → 1つのドライブにするなら最大サイズのままでOK
- フォーマット(NTFS推奨) → クイックフォーマットを実行
- エクスプローラーでSSDが認識されているかチェック
GPTに変換する方法(MBR → GPT)
「ディスクがMBR形式なのでWindows 11をインストールできない」といった場合、MBRからGPTに変換する必要があります。
Windowsでディスクのパーティションテーブルを確認する
Windowsキー + X
→ 「ディスクの管理」を開く

該当のディスクを右クリック → 「プロパティ」

「ボリューム」タブの「パーティションのスタイル」を確認

→ GUID パーティション テーブル (GPT)
ならOK
MBR → GPTに変換する方法(データを消さずに変換する)
mbr2gpt
コマンド(Windowsの標準ツール)を使うmbr2gpt /convert /disk:0 /allowFullOS
※ 変換するディスク番号(例:disk:0
)は事前に確認して指定する

disk番号を間違えると取り返しがつきません。作業は慎重に行ってください。「MiniTool Partition Wizard」などの専用ツールを使うのもおすすめです。
まとめ

このページでは、GPTとMBRの違いについてご紹介しました。
- GPTとMBRは「ディスクのパーティション情報」を管理する仕組み。
- フォーマット(NTFS、FAT32など)はデータの保存方式を決めるもので、GPTとは別物。
- Windows 11をインストールするにはGPT形式が必須。
- 「mbr2gpt」コマンドを使えば、データを消さずにMBR→GPT変換が可能。
ご自分のパソコンのディスク情報がどうなっているのか。
この機会にぜひ確認してみてくださいね。

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